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大口投資家が提出する「大量保有報告書」に基づき、株価と売買の相関関係をグラフ化したプロの機関投資家の売買動向が一目瞭然の便利ツール。気になる投資家や銘柄を登録すれば関連ニュースをメールで知らせる機能も! |
投資情報サイト東京IPO TactiXコラム
皆さんこんばんは。鰊(にしん)です。
突然、谷川さんからメールが入り、「新しいトレーディングシステムをリリースするので触ってくれないか」とお誘いいただいたので、東京IPOのオフィスにお邪魔してきました。
そのシステムの名前はTactiX。
どの機関投資家が、どのタイミングでどれだけ大量の株式の買付、売却を行ったのか、一連の行動を株価チャートに落とし込むことができる優れものツールです。
株価の折れ線チャートと機関投資家の保有比率、行動のタイミングが一覧できます。
そもそも証券会社から提供されるチャートツールでは、いわゆるテクニカル分析に使われる
指標については非常に柔軟に繁栄させることができますが、機関投資家の行動とリンクさせるものは、私の知る限りないと思います。
というのも証券会社から見れば、機関投資家は大事な「お客様」。公開情報とはいえ、機関投資家の行動を利用した手法をお勧めするにはかなり勇気が必要です。
それに公開情報以前に、証券会社は機関投資家の日々のフローが見えていますしね…
痛くない腹は探られたくないということでしょう。
もっとも、この機関投資家の行動に合わせて売買するという手法自体は、前からあるにはありましたし、行動ファイナンスの分野でも一つのキーワードとして注目されております。
日経新聞でも取り上げられることがありますし、有名なのが大量の金額を株式に投資するフィデリティ、中小型といえばJPモルガン、マニアかつ狂信的な買いをするタワー。
ヘッジファンド系でいえば、REIT&割安のPrsopect、スパークス、ムーンライトやファンネックスなんかも残高が大きい機関投資家です。
運用会社のファンドマネージャーやトレーダー、証券会社のセールストレーダーもこのような情報はなるべく取り漏らさないように意識はしております。
同業者ならではの、単純な売買動向以上のものが読み取ることができるからですが、
これは別の話。まあたいしたことではありませんが。
個人投資家の方でも機関投資家の行動に注目する手法はそれなりに認知されていてGoogleで簡単にサイトを検索できます。大量保有報告書速報(http://kabuhoyu.cc/)が有名ではないでしょうか?
しかし、プロと呼ばれる人であっても、個人投資家であっても、使えるデータは加工されていない数字だけ。持ち株比率とその変動と発表日のみ。戦略を立てる際に、どんな情報で、どのように株価が動くのかは手作業で作るのか、もしくは頭でイメージするか、時間と労力が必要になります。
その点、TactiXを使うことで、企業をキーにして機関投資家の行動をチェックすることができますし、機関投資家をキーにして企業を検索することも簡単にできます。
例えば、しばしば東京IPOのセミナーに参加してくださるテレウェイヴのチャート見ると
・2007年1月くらいにJPモルガンはほとんど売却した。
・ゴールドマンも1月に売却しているが、安いと判断して再度買い戻した。
・フィデリティは安くなってからポジションをゆっくり積み増し、さらに買い進めたところで株価が暴騰した。
・みずほ投信もいいところで買い始めている。
といった情報が一覧できるわけです。一つのチャートで複数の機関投資家の動きを取り込むので極めてわかりやすく描写されます。
本質的なものを理解する必要はなく、ある程度パターンにはめ込めばトレーディングの利益増大に貢献できそうという意味でも、かなり有益なツールでしょう。
(単純に機関投資家の行動を模倣すれば儲かるというわけではありません。)
というわけで、何回かに分けてTactiXの使い方を取り上げる予定です。
とりあえず、
第二回:そもそもどうやって機関投資家の行動を把握しているのか
第三回:買うときにどうやって利用するのか、
第四回:売るときにどうやって利用するのか、と続く予定です。
久々にミクシィにもこの記事をアップする予定です。ちなみに名前はそのまま、鰊で検索できます。ツールに関する要望等の雑談でもできると良いのですが。
最後に大事なことですが、私がこのツールのことを取り上げても、そしては何万件売れても私には一銭も入ってきません。そういうスタンスで書いているこということは認識していただければ幸いです。
如何にしてうまく利用するかを取り上げたいと思います。
百万件も売れればご飯くらい御馳走してもらえそうですが。
某運用会社日本株トレーダー 鰊
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